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コースメンテナンス |
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更新日 07/9/19 |
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「芸南のグリーン」〜第5話


雪と寒さによる凍結に泣かされながらも、4月中旬の完成に向け工事は着々と進みました。遅れを取り戻すため、作業終了後の工程会議では効率的な作業見直しが、日々の議題になり、若いコーススタッフは残業続きとなりました。
在来グリーンと周辺の芝剥ぎ後の作業はグリーンの輪郭を出し、深さ30cmまでの土砂を掘削搬出する工事です。
掘り出した土砂はグリーン周辺の造型やバンカーマウンド用の盛土に代用し、掘り出した地盤には人間の肋骨形をした暗渠排水を掘削します。
堀り終えた溝の中に直径10cmのコルゲート管(四方に小さな穴があいたパイプ)を埋め込み、周辺を豆砂利で囲むことで透水性を向上させます。この排水方法をロッコツ排水とも言い、降雨時グリーン表面に溜まる雨水や土壌中に停滞した水分をいち早く排水させる効果があります。
その反面、晴天が続くと乾燥状態になり、うっかり散水を怠るとベント芝が枯れてしまうこともありました。
改造して20年以上経過した現在は、グリーンの土壌中に蓄積した芝カスなどで極端に排水が悪い所があります。
その改善策は定期的な目砂散布・土壌改良資材の投入(穴をあけ悪い層の砂を入れ替える等の方法)がありますが、朝露が乾くまでは球に砂が付着したり、穴が影響して球が跳ねラインが変わったりと、しばらくの間はプレーの快適性が犠牲になりますので、できればやりたくないのですが、良いコースコンディションを保つためにはしかたがなく、ご理解くだされば幸いです。
6話に続く
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肋骨形に溝を掘り、
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コルゲート管を埋めます。 |
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